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陸上大型火山の時代
前回は、伊豆のジオサイトの歴史のうち、一番新しい時代「伊豆東部火山群の時代」をご紹介いたしました。 今回は、その次に新しい時代、「陸上大型火山の時代」について書きます。 伊豆半島をのせたフィリピン海プレートは、本州に対して年間数センチメートルというゆっくりとしたスピードで北西に移動しています。そして、現在でいえば硫黄島ぐらいの位置にあったとされる伊豆半島の原型(火山島(一部は海底火山))がプレートの移動によって、本州にぶつかります。そこからが、「陸上大型火山の時代」とされています。 年代としては、百万年~二十万年前と考えられています。 そこで起こった火山活動は、海溝型火山活動(沈み込み帯の火山活動)といわれています。 つまり、伊豆半島では、海洋プレート(フィリピン海プレート)が大陸プレート(ムールプレートとオホーツクプレー)の下に沈み込む海溝沿いで発生する火山活動となります。 この沈み込みにより、マントルどうしが摩擦し、マントル溶ける融点が下がり(水の作用による)、マントルがドロドロになって、周囲の岩石より軽くなり地表へと上昇し、噴火し、火山を形
茂一 松村
41 分前読了時間: 2分


伊豆東部火山群の時代
伊豆半島の歴史をおって、このポートフォリオでは、 (1)海底火山の時代 (2)陸上大型火山の時代 (3)伊豆東部火山群の時代 に分けて、写真をUPするとしています。 このポートフォリオの『伊豆半島のおいたち』に簡単に記載していますが、それぞれの時代についてもう少し詳しく記載しようと思います。 今回は『伊豆東部火山群の時代』について記載します。 伊豆半島の歴史の約20万年前~現在の時代です。つまり、現在も伊豆の時代の大きな区分けでは、伊豆東部火山群の時代になります。 『伊豆半島のおいたち』にも記載しましたが、伊豆半島は、フィリピン海プレートの北端に位置していて、フィリピン海プレートは、本州をのせたアムールプレートとオホーツクプレートの下に沈み込みつつあります。 フィリピン海プレートが、本州をのせたアムールプレートとオホーツクプレートにぶつかるまでの時代が、海底火山の時代です。ぶつかってから、陸上大型火山の時代(複成火山の噴火時代)を経て、伊豆東部火山群の時代へと突入しています。 陸上大型火山の時代は、天城火山、多伊火山、猫越火山などの複成火山(成層
茂一 松村
8月23日読了時間: 2分


岩脈・火山列
今日は、岩脈と火山列のことを書こうと思います。 伊豆半島は、フィリピン海プレートの移動により、1年間に数センチというゆっくりした速度で北西へ移動し、かつ、本州をのせたアムールプレートとオホーツクプレートの下に沈み込みつつあるということは、このサイトの『伊豆半島のおいたち』に記載しました。 では、それによって、どういうことが起きるのでしょうか? 2枚目の図を見てください。 本州をのせたアムールプレートとオホーツクプレートにぶつかって、北西に力が加わります。その結果、北西~南東に地表が押し広げられ、地盤に亀裂等が入り弱くなります。マグマは、そこを狙って侵入してきます。つまり、北西~南東にかけて、板状にマグマが侵入し、噴火を起こします。 この、板状にマグマが侵入し、後に固まったものを、『岩脈』といいます。また、岩脈に沿って、北西~南東方向に列をなして噴火した複数の火山の並びを『火山列』といいます。 一枚目の写真は、南伊豆の入間千畳敷に見られる『岩脈』の例です。
茂一 松村
8月12日読了時間: 1分


マール(タフリング)
伊豆東部火山群には、スコリア丘、溶岩ドーム、マール(タフリング)が存在すると以前にブログで記載しました、そして、スコリア丘、溶岩ドームについては、記載済です。 最後のマール(タフリング)について、今日は記載します!(もう一つ、学術的にはタフコーンというのもありますが、伊豆東部火山群にタフコーンは存在しないので、タフコーンの記載は省略します。) マグマが大量の地下水や海水と触れ合うと、爆発的な噴火を起こします。そうすると、あまりに爆発的過ぎて、例えば、大室山のようなすそ野が広がった山体にはならず、火口の穴だけがのこります。これが、マール、タフリングです。 では、マール、タフリングの違いはというと下記のようになります。 (1)マール 爆発的噴火により、大きな火口のへこみが残されたもの。火口の穴しか残っていない。 (2)タフリング 大きな火口だけでなく、それを囲むリング状の山体が残されたもの。(マールよりも爆発力が弱い。 伊豆東部火山群で代表的なマールは、一碧湖(いっぺきこ)です。また、タフリングは、梅木平(うめのきだいら)などがあげられます。..
茂一 松村
8月8日読了時間: 2分


火山岩頸
山がちな地形を持つ伊豆半島ですが、その中でもひときわ人目をひく奇峰や奇岩があります。 例えば、上の写真の城山(じょうやま)(伊豆の国市)です。そのほかに、葛城山(伊豆の国市)、下田の下田富士・寝姿山、松崎町の烏帽子山などがあります。 これらの奇峰や奇岩は、かつて活動していた火山の火道(マグマが地上へ噴き出すための通り道・火口の煙突にあたる部分・火山の直下)の中で、マグマがそのまま冷え固まったものです。その後、周囲の柔らかい火山体(灰や溶岩など)が雨風で削られてなくなり、硬い芯の部分だけが地表に筒状・塔状に残って露出した地形を指します。 これらは「火山岩頸(かざんがんけい)」と呼ばれます。火山の根にあたる部分で、伊豆半島ジオサイトでは、「火山の根」とよく呼ばれます。 また、地層中に入り込んだマグマが冷え固まってできた岩体を総称して「貫入岩体(かんにゅうがんたい)」と呼びます。 貫入岩体のバリエーションの一つとして、火山岩頸があります。つまり、マグマがどのように既存の地層に入り込んだかによって、貫入岩体の形状や呼び名が変わります。 そのほかに、...
茂一 松村
8月2日読了時間: 2分


熱水変質
今回は、西伊豆にある黄金崎(こがねざき)の通称、馬ロックの黄金色の岩肌について記載します。これは、海底火山の噴出物です。 ここは、夕日の名所としても知られており、私はまだ目にしたことがありませんが、夕日が馬ロックに当たると、本当に黄金色に輝くらしいです。黄金崎の名前は、夕日に照らされた断崖の岩肌が金色(黄金色)に輝くことに由来するとか。 ここで、なぜ、黄金崎の断崖(溶岩露頭)はこんな色をしているのでしょうか? 普通、溶岩は黒〜暗緑色、または、二酸化ケイ素(ガラスの成分)の含有量が多くなると一般に白っぽい色になります。 また、ブログのクリンカー https://www.kaz-photo.net/post/クリンカー で書いていますが、赤っぽい溶岩は、陸上火山から流出した溶岩が、高温のうちに空気中の酸素と結びつくことで色が変わるもの(高温酸化)で、海底火山では発生しないと記載しました。 「海底火山なので噴火した瞬間には酸化しない(赤くならない)」という大原則を踏まえ、じゃ、なぜこんな色になったかを、下記の4ステップで説明します(赤でなく黄金色にな
茂一 松村
7月27日読了時間: 4分


水冷破砕溶岩
今日は、水冷破砕溶岩について書きます。 英語で、ハイアロクラスタイト(hyaloclastite)といいます。 海などの水に覆われたところで噴火が起こると、周りの水の冷却のために、陸上の溶岩とは、全く異なる形態の溶岩となります。水中で噴火した溶岩には、枕状溶岩、水冷破砕溶岩等、種類がありますが、ここでは南伊豆地域でよくみられる水冷破砕溶岩について書きます。 上の写真を見てください。これは、水中でマグマが急冷されて、粉々になった破片(といっても大きいですが)で、溶岩の中にもバリバリにひびが入っていますね。 こういうのは、陸上では起こりえないことで、水冷破砕溶岩があると、これは海底火山(水中)の噴出物だとわかります。 また、この水冷破砕溶岩は、玄武岩~安山岩~デイサイト~流紋岩のあらゆる溶岩で形成されえます。
茂一 松村
7月12日読了時間: 1分


クリンカー
溶岩の分類に、「パホイホイ溶岩」、「アア溶岩」とうい分類があります。 これは、表面の形態による歩きやすさによって使い分けられていた、ハワイ語に由来する名前だそうです。 溶岩の性質からいうと、玄武岩~安山岩質マグマで見られます。ただし、「パホイホイ溶岩」、「アア溶岩」は溶岩の性質で分けられた名称ではありません。 溶岩流の温度と流れる速さ、流れる地形によるそうです。 パホイホイ溶岩は、表面が平滑です。地形がほぼ平坦な場所に流れ出た溶岩は、流速が遅く表面が固体となるまでの間に崩れにくいので、平滑な表面に覆われた溶岩になります。 これに対して、斜面に流れ出た溶岩流を考えてください。流速が大きく、表面に冷えた岩ができる過程で、引き伸ばされたり割れたりします。その結果、表面にトゲトゲがある岩片に覆われた状態となります。これが、アア溶岩です。 この表面のトゲトゲ(とがった岩の塊)をクリンカーといいます。なので、クリンカーは、アア溶岩に見られるものです。 上の写真は、城ヶ崎海岸の「いがいが根」です。これは、アア溶岩の表面のクリンカーがよく観察できると思います。.
茂一 松村
7月10日読了時間: 2分


火砕流
今日は、火砕流のことを書きます。 火砕流とは、火山噴出物と火山ガスが一体となって、高温・高速で山肌を流れる現象です。普通、このようなものは、上に登るのですが、浮力を失ってなぜ地表を流れるのかは、まだ、解明されていないと思います。 1991年の雲仙普賢岳の噴火で世間に知られた用語ではないでしょうか。 火砕流は渦巻いた噴煙を上げながら、地表沿いに流れ広がるのが特徴です。 渦巻くのは、高温のガスに大気が取り込まれて急膨張するからです。質量の大きな火山岩片は地表上を沿いながら流れていきます。その上に、火山灰や小さな砂礫(砂、小石)と気体(火山ガス・空気)が混ざって渦巻いている部分があり、密度が小さいために流動性にとんでいて遠くまで広がります。 火砕流の勢いが強いと、火砕流の本体が停止した後も遠くまで広がってしまします。これを火砕サージといいます。 余談ですが、文章で書けばこうなりますが、「火砕流」と「火砕サージ」の厳密な区分けは難しく、最近では、合わせて、「火砕物密度流」と呼ばれることもあるようです。 火砕流は安山岩~デイサイト~流紋岩質マグマで起きやす
茂一 松村
7月4日読了時間: 3分


柱状節理
今日は柱状節理について書きます。 柱状節理は、マグマや溶岩が冷え固まる時に冷却面の体積が縮むためにできるものです。水を抜いた田んぼや、泥の中にできた水たまりが乾燥したときに亀裂ができますが、柱状節理の割れ目はこれによく似ています。 上の写真は、大室山の溶岩流でできています。伊東の富戸海岸の柱状節理です。 火口から噴出した高温の「溶岩流」が流れを止めると、上面の空気と下面の地面(これまでじめんだった部分)によって冷却が開始されます。そして、この写真では、上面ということになりますが、、、冷え固まるときに冷却面のマグマ、または溶岩の体積が収縮して亀裂が入って、六角形や七角形の形になります。典型的には六角形の断面になることが多いようですが、四角形、五角形、七角形、八角形なども存在します。この写真のよく見ると、六角形だけでなく、いろいろな形が存在しますね。。 それが、長年かけて、海の波や浸食によって洗い出されたものです。 ここで、柱状節理は、溶岩の冷える面に対して垂直に割れ目が入っていきます(その方向に熱が冷めていくから)。なので、もし、この柱状節理を横か
茂一 松村
6月27日読了時間: 2分


溶岩ドーム
前回は、スコリア丘のことを記載しましたが、今回は溶岩ドームのことを書きます。 溶岩ドームとは、粘り気の強いマグマが火口から噴出されたとき、遠くまで流れず、その場でモコモコっと盛り上がって、お椀をひっくり返したような形の山になります。 写真に2つ山が映っていますが、奥は、前回書きましたスコリア丘の大室山です。そして手前が、溶岩ドームです。矢筈山(標高816メートル)といいます。どちらも、伊豆東部火山群の時代にできた単成火山(同じ火口から1回しか噴火しない火山)です。 でも、この2つはマグマの性質が全く違います。 スコリア丘である大室山は、玄武岩質マグマでできています。これに対して、矢筈山はデイサイト~流紋岩質マグマでできています。 ここで溶岩の種類について書いておきます。大きく分類して ・玄武岩 ・安山岩 ・デイサイト ・流紋岩 に分けられます。 これは、二酸化ケイ素(シリカ)の含有率で分けています。 玄武岩(45~52%)<安山岩(52~63%)<デイサイト(63~70%)<流紋岩(>70%) の順に二酸化ケイ素(シリカ)の含有率
茂一 松村
6月20日読了時間: 2分


スコリア丘
伊東のシンボルともいえる大室山です!! 伊豆高原の最高点にそびえる標高580メートルの山です。 地学というか火山学風にいうと、大室山は伊豆東部火山群で最大のスコリア丘です。 粘り気の少ないマグマが、噴水のように(しぶき)噴出すると、すぐに冷え固まって黒い軽石になります。これがスコリアです。 スコリアになるのは、成分的には、玄武岩質マグマです。 上記で、スコリアを軽石と書きましたが、正確には、軽石とは、安山岩〜流紋岩質マグマが、完全に発泡したものです。 軽石は水に浮きますが、スコリアは、沈みます。 大室山(スコリア丘)のでき方ですが、噴火で火口の外側に落ちたスコリアが、スコリア丘の裾を徐々に成長させていって、この形になりました。 大室山は単成火山なので、一回の噴火で大室山ができました。大室山の山頂には直径250メートル、深さ40メートルのすり鉢状の火口が残っています。この火口には、溶岩湖が存在したといわれてます。 また、南斜面にも直径50メートルほどの火口があります。 ここで、大室山を含む伊豆東部火山群は、単成火山の集まりです。伊豆半島の東半分に全
茂一 松村
6月6日読了時間: 2分


最後の海
「伊豆半島の生い立ち」の中で記載していますが、 (3)本州への衝突開始と陸域の出現 の時代を象徴する写真です。 海底火山の時代にも入れている写真です。プレート運動による伊豆と本州との激突が始まり、両者の間にあった海峡が埋め立てられつつあったころ(二百万~百万年前)の地層です。 ここで、前置きとして、伊豆半島を作る地層のほとんどは、陸上や海底で噴火した火山の噴出物でできています。 ただ、この写真の地層はごく普通の土・砂からなる地層です。 これらは雨水や風化によって陸地が削られてできた岩の粒子でできています。 これは、近くにあった陸地(つまり本州)のものであると解釈されています。 この写真は、伊豆市の筏場のものです。 この時代以降、伊豆には海に起源をもつ地層が全く見られなくなり、すべてが陸上火山(陸上大型火山の時代(複成火山)、伊豆東部火山群の時代(単成火山))の噴出物となります。なんの変哲もない写真ですが、伊豆半島が、本州に激突するはざまの時代を証拠づける一場面かと思います。 そういう意味で、ポートフォリオにのせています。
茂一 松村
6月4日読了時間: 1分


黒曜石もどき
これは、岩ノ山のふもとから採取してきた岩石です。俗にいう、黒曜石です。白いのは長石が珪石で、分析しないとわかりませんが、このつるっとした感じは、長石ではないかと思います。黒曜石というのは、簡単にいうと、流紋岩が急速に冷却されて結晶化したのもです。別名、火山ガラスです。ただし、これは流紋岩もどきです。というのは、これは、流紋岩でなくデイサイトだから。黒曜石は、文字通り、ガラスの原料となります(あと、石器とかにも使われてますが)。つまり、薄くすると透明のガラスになります。ただし、この黒曜石は、薄くしても透明にはなりません。なぜなら、デイサイトが急冷したものだから。。溶岩は、大まかに分けて、玄武岩、安山岩、デイサイト、流紋岩がに分かれます。これはどう違うかというと、二酸化ケイ素(シリカ)の含有量が違います。 ①45~52%・・玄武岩 ②52~62%・・安山岩 ③63~70%・・デイサイト ④>70%・・・・流紋岩 とシリカの含有量で区切っているだけですが、それによっていろいろ違いが出てき
茂一 松村
5月31日読了時間: 1分
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